パナソニックが国内の個人向けスマートフォン(スマホ)事業から撤退する方向で最終調整に入ったと日本経済新聞が報じています。販売不振で営業赤字が続いており、立て直しが難しいと判断したとのこと。NTTドコモのツートップ戦略の影響もあり、今年度130万台を予定していた販売台数を22万台に下方修正していました。
来年3月までにスマホの唯一の自社拠点であるマレーシア工場での生産をやめ、供給先のNTTドコモ向けにも今冬以降は新製品は供給しないとのこと。ソフトバンクに歩み寄っているなんて話もありましたが、どうなってんですかね?
企業向けに開発する専用機種や外部企業に設計・生産を委託する海外向け端末を除き、スマホ事業から撤退する方向だとしています。なお、従来型の携帯電話は中国・北京の拠点で生産し、日本国内での販売を続けるそうです。
また、携帯電話基地局事業もNokiaなどに売却を打診しており、近く本格交渉に入る模様。基地局事業も国内5位以下で海外でも苦戦していたと伝えています。
国内メーカー各社の決算説明会から携帯電話出荷台数の2012年度実績および2013年度目標を比較しましたが、今回は、そこからさらに国内市場への依存度をまとめてみました。国内市場における2012年度の携帯電話出荷台数は、MM総研のデータを使用したためパナソニックでは100%を超えてしまったりしていますが、軒並みスマートフォン市場から撤退を決めたNEC(NECカシオ)を含め厳しいと言われている富士通やシャープ、パナソニックは9割以上となっています。京セラで3割弱、ソニー(ソニーモバイル)で1割ちょっとですかね……というか、なにがやりたいというのもなく、なんとなくこんな感じでヽ(´ー`)ノ
メーカー | 出荷台数 [万台] | 国内依存度 [%] | |
トータル | 国内 | ||
SONY | 3300 | 408 | 12.4 |
Kyocera | 1100 | 298 | 27.1 |
Fujitsu | 650 | 601 | 92.5 |
SHARP | 611 | 585 | 95.7 |
Panasonic | 282 | 290 | 102.8 |
NEC | 240 | 221 | 92.1 |
国内メーカーの携帯電話事業が苦境に立たされています。現在、ソニー(ソニーモバイル)や京セラ、シャープ、富士通、パナソニック、NEC(NECカシオ)あたりが行っていますが、NECがスマートフォン事業から撤退、パナソニックも事業見直しを検討中と風前の灯。シャープは少し改善の兆しもありますが、会社自体が危うく。富士通も仏Orangeにらくらくスマートフォンをベースにしたモデルを供給しはじめましたが、国内市場は減少気味。明るめの材料は、京セラが北米市場が好調、ソニーが世界全体でシェアTop10に入っているくらいでしょうか。頑張って欲しいところですヽ(´ー`)ノ
メーカー | 2012年度 出荷台数 (万台) | 2013年度 出荷台数目標 (万台) |
SONY | 3300 | 4200 |
Kyocera | 1100 | 1200 |
SHARP | 611 | 680 |
NEC | 240 | 300※1 |
Fujitsu | 650 | 500※2 |
Panasonic | 282 | 260 |
京セラが9月にも米携帯電話最大手Verizon Wireless(ベライゾン)にスマートフォンを供給すると日本経済新聞が報じています。京セラは現在、米携帯電話3位のSprint Communications(スプリント)にスマートフォンを供給していますが、これに加えて、ベライズン向けにも供給することになるようです。
ベライズン向けには、防水や防塵に対応するほか、画面の振動によって音声を一段と聞こえやすくする「スマートソニックレシーバー」搭載などに対応したスマートフォンを投入。日本で培った技術を武器に北米市場の開拓を加速するとしています。